
株式会社TJ
就労継続支援B型事業所 PLUS ULTRA代表
サービス管理責任者 安井貴仁
行政関係の職務に12年間従事したのち、福祉の分野へと活動の場を移し、これまで7年にわたって福祉事業に携わってきました。就労支援の領域では、就労継続支援A型・B型の立ち上げ段階から参画。2020年から2025年までの5年間で5つの事業所の開所に関わり、地域における働く場づくりを進めてきました。現在はサービス管理責任者として、利用者一人ひとりへの支援と事業運営の両面を担い、現場で培った知見をもとに本記事を監修しています。
代表どうも!毎度おなじみ就労継続支援B型 PLUS ULTRA を運営している「たかじん」こと安井貴仁です。就労Bでのe-Sportsが話題になってますね。
この記事では、就労継続支援B型でなぜ、今になってeスポーツが話題になっているのか?本当にeスポーツは禁止されてしまったのか?という部分をお伝えできればなと思っています。
就労継続支援B型でeスポーツは禁止された!?
結論から言うと、就労継続支援B型でのeスポーツは禁止、、、。というより、かなり厳しくなったと言ったほうが正解かもしれません。というのも、当事業所プルスウルトラでも名古屋で唯一、eスポーツに特化した事業所として運営し、スポンサー、いわゆる広告費をいただく形でやっていました。
ですが、最近(2025年12月頃)になって「eスポーツや麻雀は不適切である」と厚生労働省がガイドラインを策定して、全国に出したんですよね。これに伴って、国の見解も一理あると感じましたし、現実的にeスポーツ選手として大会に出場し賞金を獲得する方もほんの一握りでしかなかったため、規模を縮小、現在はeスポーツを生産活動として稼働させていません。
ただ、お昼休憩などにこれまでのゲームを楽しむという目的で現在は利用者さんに使ってもらえるように解放しています。


eスポーツに対する厚生労働省の見解
eスポーツに関して言えば、厚生労働省として、
生産活動と称したeスポーツは公費による就労支援の生産活動として適さない可能性がある
と明記していて、簡単に言うと、障がい者の就労能力の向上に寄与しないからダメだよって話です。
とは言え、「可能性がある」と言っているだけなので、禁止ではないんですよね。ですが、eスポーツによってしっかりと生産活動収入が上げられているということを証明できないといけませんし、私が知る限り、eスポーツによって収益を上げているB型事業所は数えるくらいしかありません。
つまり、ほとんどの就労継続支援B型事業所がその証明が難しくなると考えられるため、撤退を余儀なくされるのではないかと思っています。
そもそもeスポーツって何?
ざっくり話してきましたが、馴染みの無い方には「そもそも、eスポーツってなんですか?」って疑問があると思います。eスポーツは「エレクトロニックスポーツ」のことで、日本語に直訳すると意味わからないですが、PCゲームなどで対戦を国内外問わず競技として捉えるものを言います。
年齢も性別も関係ないですし、体重も体格も身長も関係なく、健常者や障がい者だって取り組めるスポーツとして人気を集めています。もちろん、競技なので、大会で優勝したり、入賞すれば賞金がもらえます。
日本の大会では景品や数万円から数十万円と金額は小さいですが、海外ともなると数千万の賞金が手に入る規模になっているので、資格やスキルがない方でも挑戦するところから始められるというメリットがあります。一昔前までは、プロゲーマーなんて何を言っているんだと笑われていた時代かもしれませんが、今の時代はそんなことありません。
本気でやる人がいる以上、バカにできないスポーツとなりました。
就労継続支援B型でeスポーツをするメリット
当事業所プルスウルトラでeスポーツを行っていたのには理由があります。生産活動として行うのはもちろんのことですが、ゲームを通じて利用者さまの
- 集中力の向上
- 瞬時に状況を判断できる能力の向上
- 論理的思考能力を鍛える
- ネットリテラシーを高める
- コミュニケーション能力を養う
- 現代社会の職種に合わせる
といった目的がありました。
なぜ、集中力が養われるのか?
特に対人戦においては、相手の一撃が命取りになるケースが多いゲームでは、攻撃を避ける、ガードするなど、瞬きも許されないほどのスピードで繰り返されるシーンが多いです。相手の動きに合わせて瞬時に判断する能力も必要となってくるため、必然的に集中、つまりZONEに入るんですね。
いわゆるトランス状態と呼ばれるものです。
これが繰り返されることで、集中力も鍛えられ、瞬時に判断を下せる脳力もついてきます。
論理的思考能力もグンッとUP!
eスポーツはチーム戦のゲームも多く、3-5名のメンバーで対戦します。アナログで言えば騎馬戦みたいなものでしょうか。リーダーがいて、指示に従って戦略的に戦うというシーンが出てきます。
特にリーダーとなると、そのゲームを熟知している必要もありますし、メンバーをどのように動かして、効率よく勝ちに行くかということを長時間ではなく、「瞬時に考え、判断する」必要も出てきますからね。そりゃ、脳みそフル回転で鍛えられますよ。
単純に家でゴロゴロして遊んでいるのとは大違いです。同時にコミュニケーション能力も鍛えられるのは、いわずもがな。直接人と話すのは苦手でも、ヘッドセットで画面越し、マイク越しなら普通に会話ができるという方は少なくありません。
ITリテラシーも高くなる
PCゲーム全般に言えることですが、戦略を立てるために検索を駆使したり、コミュニケーションを取るためにあらゆるソフトやツールを使用します。またキーボード操作やシステムなどに触れる機会も多くなるので、自然とネットの知識がついてきますね。ほとんどの人が、パソコンに詳しくなり、パソコンの部品でもある、メモリやCPU、マザーボードなどスペックを気にするようになったり、自分で自作PCを作れるようになる人もかなりいます。
現代の働き方に見合っている
eスポーツと言っても、ゲームで対戦しているだけが仕事ではありません。YouTubeでプロゲーマーが解説しながらプレイしている動画とか観たことありませんか?配信者として、広告収入を得ているプロゲーマーも世界中にいます。
今ではVTuberも、ゲーム実況(配信)などして広告費を稼いでいる時代です。有名になることで、イベントへの参加依頼やスポンサー収入、チームを統括するマネジメント能力が認められ就職というのもあります。
「eスポーツが生産活動としてどうか?」という厚生労働省の持つ疑問もわかりますが、障がい者の方に取ってはメリットでしかないんですよね。
就労継続支援B型でeスポーツをした時の工賃は?
なかなか大会に出て賞金を獲得してくれる利用者さまは少ないと思いますが、例えば、小さな大会でフォートナイトで優勝したら5万円くらいの賞金が入ります。基本的には、練習期間が多くなるので時給制を取り入れているかと思います。
就労継続支援B型でeスポーツをすることに大阪ニュースが・・・
大阪ニュースで、工賃についても言及されていますし、ほとんどの事業所が赤字であるとも、、、。
国からの給付金を工賃にあてる事業所もあり、間違った運営なども目立っていたようです。そのため、厚生労働省が2025年11月に新たなガイドラインを策定し、経営実態の可視化を厳格化したというのが、今回の禁止騒動になったわけですね。
【まとめ】就労継続支援B型でeスポーツはオワコンなのか?



ここまで書かれていた内容から、現在は就労継続支援B型でeスポーツを生産活動として行うのはまず無理だと判断できるのではないかと考えています。あくまでも「可能性がある」と言ってはいますが、現実的ではないでしょう。
プルスウルトラでは、今後もeスポーツを生産活動にすることはありません。
その変わり、福利厚生の一環として、利用者さまに楽しんでもらえるように、休憩中は遊びたい放題で解放しているので、別の場所で利用者さま同士がコミュニケーションを取り、仲良くなっているのも見ています。
さらに休憩時間もリラックスして、楽しい空間にしたいと考えているので、eスポーツの生産活動は終わりましたが、この先も最新のゲームは増やしていく予定です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。





コメント